このサイト誕生のいきさつ

それはとある商品のランディングページを作成していた時のことでした。

ページの構成上、どうしてもイラストを用いなければならない状況となったのですが、フリー素材を探してもトンマナを保ってくれる 、こちらのイメージ通りのイラストが都合よく見つかる予感がかけらもしなかったため、どうせワンポイントだし自分でやったほうが早いだろうと考え、時間もないので覚悟を決めて作ることにしました。

どうして覚悟が必要かというと、ぼくは絵を描くのが大嫌いなんです。
理由はまぁ、良いじゃないですか。

目論見通り、さくっと作成は終わり、ページも完成。daio_kawasakiさん(共同企画者)からもOKが出て、仕事としては区切りがついたのですが、ページの内容について話し込んでいると、特に注意を払わなければ見過ごされるほど、全体から見れば印象が薄いハズのそのワンポイントのイラストにふいに焦点があたり、彼はこう言いました。

「この絵、自分も使わせてもらってもええ?」
ぼくはこう答えました。

「いっすよ。使いたい状況を教えてくれたら、それに合わせて作りますよ。丸で囲ってちょいちょいで終わりますし。」
すると彼はこうも言いました。

「daio_satoくん。それやったら、種類増やしてフリー素材として公開してみたら?コレ勿体ないで。」
ぼくは思いました。

「コレ、勿体ないんか?」

褒められて気持ち良くなったぼくは、調子に乗ってすっかりその気になったのでした。大人なのに。ちなみにその時のイラストは「yanglady-a06」「meganeworker-03」として公開しております。

褒められて気持ち良くなったぼくは、調子に乗ってまず「若い女性」と「メガネサラリーマン」のバリエーションを増やしつつ、「若 い男性」「老人」「赤ちゃん」「男の子」「女の子」と丸で囲ってちょいちょいと作っていきました。大人なのに。
そして「コレでどうだっか?」とばかりにdaio_kawasakiさんに提出してみました。彼は言いました。

「うーん…」
ぼくはこう答えました。

「あれ?」

…彼は優しい人です。否定的な見解を目の前の人間にハッキリ口にする人ではありません。それでも、「そういう事じゃないんだよな感」が、にわかに辺りの空気を支配します。

自分としては特定のパーツの統一感さえ厳守すれば、要素をゴテゴテ追加しても問題はない。そうする事で、いくらでも差別化は可能。つまり「いっぱい作れるぞ。」と考えていたのですが、最初のイラストが評価されていたのは、「丸で囲って髪の毛垂らしただけでお姉ちゃんになるんだな」とか「たったこれだけの要素で七三分けを表現できるんだな」といったシンプルさだったのです。

しかし、それだって意図的にシンプルにしたわけではないんです。時間がなかったから、手っ取り早くそれっぽく見えるキャラクターを追求したらああなったんです。しかし実際は「マークとかアイコンに近いシンプルさでいくらでも作れるんだったらスゴイじゃないか。」という事だったみたいなんです。

そうですよね。それができたらスゴイですよね。でも出来るわけないじゃないですか。ボクを誰だと思ってるんですか。satouですよ。その二つはたまたまなんスよ。…男子はまだいいですよ。女子とかどうすんの。髪型とかで差別化するしかないのに。

突然可能性を絶たれたぼくに、まぁまぁの絶望感が襲いました。褒められて気持ち良くなって調子に乗っていたぶん、なおさ らです。でも、ぼくにはやめるという選択肢はありませんでした。何故か?

それはただ単に、ぼくの中の「ここまで来てやめられるか!」属性が火を吹いたからです。

同時に自分の中の何かが叫びます。「まだ、ここまで来てと言うほど来ていないじゃないか!」と。引き返すなら今なのですが、それでもぼくは聞き入れません。”損切り”という概念をイマイチ理解していないのです。これでは容易に人生をダメにしてしまいます。もう大人なのに。

その後、四苦八苦しつつ、少ないながらも数を揃え、公開にこぎつけた訳であります。絵を描くのは嫌いなのに。でもこれならラクそう だと思ったのに。もはや、やろうと思った当初と、すっかり辺りの景色が変わってしまったような気がしますが、まぁいつもの事です。

クオリティのことは言わないでください。これで限界なんです。しばらくはこのえげつないしばりで頑張りますが、無理だと思ったら しばりを解禁するか、さもなくばやめます。なので追加・更新のお約束はできないです。

こんな素材ですが、ほんの少しでも誰かのお役に立てればと思います。気に入ったら使ってやってください。

daio_sato

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